ドラマ

傑作マンガ「大奥」はドラマも傑作だった

よしながふみ先生の漫画「大奥」がNHKで実写ドラマ化され話題になりました。

私も毎週見ていたんですが、これがもう控えめに言って最高。

その魅力を語らせてください!

 

ドラマ「大奥」のストーリーはほぼ漫画通りで、3代将軍・徳川家光の時代、若い男子のみが罹る赤面疱瘡という疫病がまん延し男の数が激減、男女が逆転した大奥が誕生してから、8代将軍吉宗が亡くなるまでを描いています。

元々原作マンガがジェンダー表現を認められ世界で高く評価されていますが、生身の人間が演じるドラマはさらに生々しく胸に迫るものがありました。

それはやっぱり素晴らしい演技をみせた俳優陣の力も大きかったと思います。

主な出演者をご紹介しますと、

3代将軍家光を堀田真由さん、家光の最愛の人・有功を福士蒼汰さん、春日局を斉藤由貴さん。

5代将軍綱吉を仲里依紗さん、綱吉と絆で結ばれる右衛門佐を山本耕史さん。

8代将軍吉宗を冨永愛さん、部下にして相棒ともいえる加納久通を貫地谷しほりさん。

まず、過酷な運命に翻弄された家光を堀田真由さんが演じると、その可憐な美貌もあいまって、周りから男として生きることを強要された少女の苦しみが痛いほど伝わってきて号泣してしまいました。

あとやっぱり怪演ともいえる斉藤由貴さんの春日局!

非道さでいえば原作の方がひどいんですけど、しれっとした顔で有功の尊厳を踏みにじる斉藤由貴さんの憎たらしいこと!

 

綱吉編は、子供を失い父親からのお世継ぎプレッシャーに苦しむ綱吉が、右衛門佐という存在のおかげで父親の呪縛から抜け出すシーンがすごかったです。

漫画でも屈指の名シーンだと思いますが、解き放たれた仲里依紗さんの表情が素晴らしくて…。

個人的にクセ者を演じさせたら右に出るものはいないんじゃないかと思っている山本耕史さんの、クセ者からの純愛にもやられました。

 

吉宗編は男女のドラマというより政治色の強い展開でしたが、赤面疱瘡に立ち向かう将軍としての吉宗と、障害のある娘を将軍にするか悩む母としての顔も描かれ見ごたえ十分でした。

キリっとした冨永愛さんの存在感がもう、素晴らしくてカッコよくて最高の吉宗でした。

 

秋からはシーズン2も放送されるということで今からワクワクしています。